医療技術の進歩や公衆衛生の向上によって、日本人の平均寿命は年々長くなり、現在では世界一の長寿国となりました。しかし、その一方で癌や成人病が増え続け、アレルギー疾患などの文明病が氾濫しています。特に癌は他の成人病（生活習慣病）と同様に遺伝子の損傷が原因で起こり、その為、薬による治療では根治が難しく、最近では遺伝子治療などの新しい治療も開発されつつあります。人は全て自己治癒力を持っており、損傷遺伝子を持った細胞は排除されます。自己治癒力の中でも特に大きな力は免疫力と細胞を自滅させる力（アポトーシス）です。

　又、自己治癒力のもうひとつの力に「心の癒し」が注目をあびております。人間の心と体は非常に密接なつながりを持っており、体の働き方は心に影響を与え、心の働き方は体に影響を与えます。心のあり方が免疫力に影響するという研究発表もされております。

　このような免疫力の活性化は、病気全般の治療のみならず予防対策としても重要です。身の回りの発癌物質などに負けない体力や免疫力をつけることが、癌に冒されないための癌予防の第一歩です。

　癌に限らず、病気にかかるということは、日々の暮らしの中で知らず知らずにその原因をつくっていることも多いのではないでしょうか。普段から、医療に関する情報・健康や食べ物に関する情報など、さまざまな情報を知るということはとても大切な事だと思います。そして、それらの医療情報等を家庭生活の中にじょうずに取り入れることが、自分の体は自分で守るということに通じるのではないでしょうか。

　しかし様々な情報が氾濫するなか、本当に良い物を取り入れていくのは大変困難な事です。そこで、医師を中心に構成された日本代替綜合医療研究会のお力を借り、全国各地において情報交歓会や勉強会を開き、選りすぐられた情報を講演会等を通じ多くの人々に発信するため、全国の医療関係者によって日本家庭医学普及協議会を設立しました。

日本家庭医学普及協議会設立発起人一同